みなさんこんにちは。
本日は、キーウィの生態についてまとめていきたいと思います。
キーウィという鳥はキーウィ目キーウィ科キーウィ属に分けられる、世にも奇妙なライフサイクルを持つ鳥です。
その名の通りキウイフルーツに脚やクチバシが生えたような姿が愛らしく、ニュージーランドでは国を代表する「国鳥」に指定されています。
今回は、キーウィについてのポイント、
以上8個の点についてお伝えします。
それでは、キーウィの写真(画像)を見ていきましょう!
目次
キーウィのかわいい画像(写真)!くちばしや翼の特徴や性格は?名前の由来はなに?天然記念物なの?
写真がキーウィの成鳥です。
キーウィは飛ぶことができない鳥類として有名です。
大きさはニワトリ大ほどで夜行性であり、日中は穴や木のほこらなどに身を見そめ、日が落ちると食べ物を探すために徘徊を始めます。
キーウィの名の語源は「キウイフルーツ」に似ていること、そしてキーウィ自身の鳴き声がそのように聞こえることから命名されました。
ただ実はキウイフルーツについてはアベコベであり、ニュージーランドからアメリカにこの果物を輸出する際にキーウィに似ていることから、キウイフルーツ自体がキーウィから名前をもらっているのが正しい認識です。
とにかく鳥としては調べれば調べるほど、イレギュラーで魅力的な生態を持ちます。
現地のニュージーランド人に幅広く愛されているのも、深く納得できるものです。
キーウィは飛ぶことができません。
その理由は飛翔に使う骨が退化しているからです。
尾羽の退化が最も顕著であり、不要なもの・使わないものとして完全に消滅しています。
珍獣揃いのニュージーランドには他にも飛べない鳥が多数生息しています。
すでに絶滅したモアや、姿を消しつつあるフクロオウム(カカポ)など、かなりの鳥たちが大昔に飛ぶことをやめてしまいました。
ニュージーランドの哺乳類は本来コウモリしかおらず、キーウィを捕食してしまう天敵が皆無だったのが主要因です。
「名誉哺乳類」の異名を持つほどキーウィの羽毛は体毛に近く、その根元付近にごくわずかの綿毛を持つくらいです。
そんなキーウィですが、飛ぶことをやめた代わりに地表動物として素晴らしい特技を進化させています。
最も顕著なのがその長い「クチバシ」の最先端にある「鼻」が挙げられます。
真っ暗闇の中でその鼻をまるで探知機のように使って地表を探り、昆虫やミミズ・果実などを探し当てて食べてしまうのです。
鼻先…つまりクチバシの末端に鼻腔がある鳥類はキーウィのみです。
そのような夜行性生活を長く営んだ結果、目は完全に退化しほぼ視力を喪失しています。
一説では色盲という話もあるようです。
一旦捕らえた獲物に逃げられようものなら、そのクチバシの先端にある鼻…すなわち嗅覚に頼り大慌てで探し回るほどです。
視力のある鳥なら一発で咥え直してしまうでしょう。
長いニュージーランドの歴史の中で天敵がおらず全く警戒心が抜け落ち、逆に好奇心旺盛で自ら人間などにも近づくほどお人好しな性格をしています。
人間が生体観察のためライトをキーウィに照らしてもどこ吹く風であり、ノンビリとしており警戒心を一切持ちません。
そのため悪意のある人間や、人間が持ち込んだ犬などに食い殺されてしまうこともあり、個体数が著しく減っています。
先住民族マオリ族からは森の神様として称えられるほどの平和主義者であり、コロナ禍のロックダウン中には民家にまで入り込んだと言う話もあります
そんなキーウィを保護すべくニュージーランド政府は彼らを、日本で言うところの「天然記念物」に指定しました。
ニュージーランドのスラング(話し言葉)にはキーウィにまつわるものが多く「キーウィ・ハズバンド」といえば、キーウィのオスが卵を実直に温め続けることから「模範的な夫」という意味で使われています。
この様にキーウィは独自の進化を遂げた唯一無二の鳥なんですね。
それでは次に、キーウィの生息地(分布)はどこなのかをお伝えします!
キーウィの生息地(分布)はどこなの?日本の動物園にいるの?どの季節で見ることができる?
卵(身体の実に20%を占める)を巣で温めるキーウィです。
キーウィはニュージーランドの完全固有種であり、他の国に野生個体は一切存在しません。
では動物園はどうでしょうか?
日本国内で唯一その姿を見れる動物園は、大阪市にある「天王寺動物園」です。
元々は1970年に行われた”大阪万国博覧会”を記念してニュージーランド政府から譲渡されたのが事の発端です。
それがきっかけとなり、計3度に渡り当該動物園にキーウィの譲渡が行われており、天王寺動物園のマスコットキャラともなっています。
ジュン(オス38才)・プクヌイ(メス31才)と名付けられた二羽が現在も飼育されており、人工繁殖の試みも幾度となく行われてきました。
キーウィはニュージーランド固有種で、しかも飛べない鳥なので、必然的に年間を通じて目にすることができます。
次は、キーウィの寿命はどれぐらいなのかについてお伝えします。
キーウィの寿命はどれぐらい?繁殖期はいつなの?飛べる?飛べない?歩き方は?
キーウィは長寿な鳥として有名です。
キーウィ属には5種類がいますが、本項では基亜種「Apteryx australis」を基準種として述べたいと思います。
図鑑などでも本種がモデルになっているので、皆さんにとって最もお馴染みのキーウィでしょう。
キーウィの寿命は野生下では10〜20年、飼育下では約40年ほどです。
ただ、ニュージーランド北部の個体群は野犬に捕食されることが多く、8〜12年と短命に終わります。
繁殖シーズンは6〜10月にかけてですが、飼育下では季節を問わず通年産卵をしたという報告もあります。
キーウィの歩き方ですが、これもまたチャーミングであり、夕刻ごろから餌を求めて下を向きながらトコトコと歩き始めます。
何らかの要因で走らざるを得ない時は、頭を激しく上下に揺らし、かなりのスピードで駆け抜けます。
ニワトリのよう…というと語弊がありますが、地上性の鳥類の歩行方法は、別種でもかなり共通する部分があります。
必死に鼻先で土の中・地表面を探るので、トコトコ歩きに首振り走りが加わるという愛らしい歩き方となります。
キーウィはそもそも天敵が一切いないニュージーランドで進化した鳥類です。
そのため飛ぶ事に必要不可欠な骨が退化・消失し、翼や羽根も地上生活に特化しているため飛ぶことは不可能です。
特筆すべき点は他のクイナやダチョウなど飛ばない鳥が羽根を持つのに対し、キーウィは僅かな痕跡を残すのみで一切羽根を持たないということです。
ニュージーランドは島国ということもあり、この様な「進化した退化」を持つ動物が多く見られます。
次は、キーウィの雛(幼鳥)の特徴についてお伝えします。
キーウィの雛(幼鳥)の特徴は?最大でどれくらいの体長や重さに成長するの?
画像は孵化直後の雛です。
元々肉食獣が一切生息しないニュージーランドでは、その安泰さゆえキーウィは一度に一卵のみ産卵していました。
卵内で育った雛は、孵化直前になると人間の様に産声をあげながら孵卵します。
野生下では孵卵時に、親鳥に何かしらの手助けを借りているとも言われている所以です。
キーウィの雛は孵化した時点で、すでに体毛(羽毛)に包まれています。
孵化直後4~5日ですぐに歩けることも、特筆すべき点でしょう。
キーウィの成鳥は体長42〜55cmほどで、体重はメス個体の方が重くなり2〜4kg、オス個体は1.5〜3kgほどになります。
最も大きくなるのが5種類いるキーウィの内の最大種「グレートスポッテッドキーウィ(学名:Apteryx haastii)」です。
上記したサイズは5種いるキーウィをまとめたものであり、最大値は全てこのキーウィが独占しています。
ニュージーランド国土の南島の北半分エリア、そして標高の高い国立公園などの山間地に生息しており、体長は最大55cm・体重は4kgに達します。
それでは、キーウィの鳴き声(さえずり)の特徴についてお伝えします!
キーウィの鳴き声(さえずり)の特徴は?
キーウィのオスは天を仰ぎ高らかに「キー・ウィー、キー・ウィー」と連続した鳴き方をします。
それに反してメスは「クルッ、クルル…」と物静かな鳴き声しか発しません。
キーウィの鳴き声はこの2通りのみで、求愛や縄張り・威嚇など様々な用途に使われます。
それでは次に、キーウィの飼育方法をお伝えします。
キーウィの飼育方法は?何を餌にしているの?
キーウィはニュージーランド政府が全面輸出禁止にしているので、当然ながら個人飼育は不可能です。
各国の動物園やニュージーランド内の保護センターでのみ飼育されています。
キーウィはほぼ完全な肉食性であり、地表・地中の昆虫やミミズ・ナメクジ・多足動物などを主食としています。
唯一国内で飼育されている天王寺動物園のキーウィは牛の心臓をミミズの様に細長く刻み、それにオートミール・各種ビタミン剤を加えた栄養バランスの良い餌や、ジャイアントミルワーム・コガネムシの幼虫・コオロギなどを与えられています。
キーウィは夜行性であり、天王寺動物園では夜行性動物宿舎で飼育されています。
ニュージーランドでは昼を暗くし夜に灯りをつける「昼夜逆転飼育」も一部の保護施設で行われており、キーウィ本来の夜間行動を見学することも可能です。
気温はニュージーランドに完全に合わせており、夏場の酷暑時も27℃を保ち続けているそうです。
動物園ということもあり広々とした部屋で飼育されておりますが、床材などは特にこだわらず一般家庭の庭に草むらを自生させた様な環境を用いています。
変わった事に人懐こく人を恐れない反面、慣れるまでは非常に神経質で臆病であり展示されているのは一羽のみです。
そのため健康状態を徹底的に管理しており、早朝の園内散歩を飼育員が行い、痩せる傾向があればミキサー食の強制給餌まで行います。
一旦飼育員や環境に慣れると極端に人懐こくなり、後追いをしたり、名前を呼ぶと即座に駆けつけたりします。
鳥類の中ではかなり頭が良く、信頼関係が築けたらベタ慣れし、強制給餌などの嫌な思い出は数年単位で忘れることがないそうです。
次に、キーウィの性別雌雄(メスオス)の見分け方についてお伝えします。
キーウィの性別雌雄(メスオス)の見分け方は?
キーウィは原則オスよりメスの方が身体が大きくなります。
また鳴き声も雌雄差があり、命名の元となった「キー・ウィー」と鳴くのがオス「クルッ…クルッ…」とくぐもった鳴き声を持ち滅多に鳴くことがない個体がメスとなります。
外見上はそのサイズから推し量る必要があり、それ以外はほぼ雌雄同一の特徴を持ちます。
最後に、キーウィのぬいぐるみは販売されているのかをお伝えします!
キーウィのぬいぐるみは販売されているの?値段や販売価格は?
キーウィのぬいぐるみを調べたところ、天王寺動物園で多く販売されていました。
まずはキウイフルーツを模したフルーツキャップ入りの「キーウィミニマスコット」です。
カバンの紐などにも取り付け可能であり、価格は990円となります。
そして実物大のキーウィのぬいぐるみは2,200円で販売されています。
退化した翼痕、足には識別番号のリングがついており、かなりリアリティーに迫っています。
キーウィはその可愛らしさから天王寺動物園以外でも、数え切れないほどのぬいぐるみが販売されています。
それでは、今回お伝えしたことをまとめていきましょう!
キーウィのまとめ!
いかがでしたでしょうか?今回お伝えした重要なポイントは8個ありました。
覚えているでしょうか?1個ずつ振り返っていきましょう!
①キーウィのかわいい画像(写真)!くちばしや翼の特徴や性格は?名前の由来はなに?天然記念物なの?
翼は完全に消失し痕が残るのみです。
鳥類の中で唯一クチバシ末端に鼻腔を持ちます。
性格は物覚えがよく神経質であり臆病な反面、警戒心が全くないというアバウトさも持ち合わせます。
キウイフルーツが名前の由来と勘違いされがちですが、実はアベコベであり、本来はオスの「キー・ウィー」という鳴き声から命名されています。
ニュージーランドの天然記念物に指定されており、原則国外に持ち出すことは禁止行為です。
②キーウィの生息地(分布)はどこなの?日本の動物園にいるの?どの季節で見ることができる?
ニュージーランドの完全固有種です。
国内では大阪市の天王寺動物園でのみ、二羽のキーウィが展示飼育されています。
現地では完全固有種なので、一年中見ることが可能です。
③キーウィの寿命はどれぐらい?繁殖期はいつなの?飛べる?飛べない?歩き方は?
野生下では10〜20年、飼育下では40年と長寿です。
自然個体は6月ごろに繁殖期を迎えますが、飼育個体は一年中繁殖するそうです。
羽根の痕跡しかなく翼は完全消失しているので飛翔することはありません。
頭を前後に揺らしトコトコ歩き、走る時は激しい首振りをするユーモラスな歩き方をします。
④キーウィの雛(幼鳥)の特徴は?最大でどれくらいの体長や重さに成長するの?
孵化前に卵内から産声をあげます。
孵化後はすぐに歩行可能であり、特徴的な羽毛もほぼ生え揃っています。
キーウィは現在5種が確認されており、その中の高山種「グレートスポッテッドキーウィ」は最大で体重4kg、全長55cmにまで成長します。
⑤キーウィの鳴き声(さえずり)の特徴は?
「キー・ウィー」と名前の由来の鳴き声をあげるのはオスであり、メスは「グルッ…グルッ」と小さな鳴き声しか発しません。
⑥キーウィの飼育方法は?何を餌にしているの?
ニュージーランド国家直々に輸出禁止動物に認定しているので、個人飼育は不可能です。
国内には大阪市天王寺動物園の2羽のみ飼育されています。
野生下の餌は肉食傾向で、ミミズ・幼虫・ナメクジなどの土壌生物を主食としています。
飼育下では牛の心臓・オートミール・各種ビタミン・コオロギ・ジャイアントミルワーム等を餌に用います。
ニュージーランドの気候に合わせる必要があり、日本の酷暑時は27℃を超えない様に努めているそうです。
⑦キーウィの性別雌雄(メスオス)の見分け方は?
外見上はメスの方が大きく、鳴き声で性判定が可能です。
⑧キーウィのぬいぐるみは販売されているの?値段や販売価格は?
大阪市天王寺動物園で販売されています。
等身大のぬいぐるみが2,200円ほどとなります。
その可愛らしさから各メーカーも数え切れないほど、ぬいぐるみ関係は市場に出しているので、是非探してみてください。
それでは今回はこれで失礼します。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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