みなさんこんにちは。
今回は、イワツバメの生態についてまとめていきたいと思います。
イワツバメは、スズメ目ツバメ科イワツバメ属の小型のツバメです。
岩に巣を作ることがイワツバメという名の由来ですが、最近はコンクリートの建物に集団で巣を作る姿が見られます。
今回は、イワツバメについてのポイント、
以上7個の点についてお伝えします。
まずはイワツバメの画像をお見せします!
目次
イワツバメの画像(写真)!特徴は?巣作りはどのようにするの?
イワツバメは、スズメ目ツバメ科イワツバメ属の夏鳥です。
体長約14.5cm 翼を広げた大きさ30cm 体重 約18gの小型ですが、丸っこいツバメです。
イワツバメの羽は、頭部から体上面は黒く、光沢があります。
喉から体下面は白く、脇や腹が褐色です。
ツバメの仲間では、イワツバメだけの特徴として、足指まで白い羽毛があります。
イワツバメの尾羽は、燕尾で無く浅い凹尾であるところが特徴です。
飛翔時には腰の白さが目立ちます。
本来、イワツバメの営巣場所は、山地や海岸の岩場です。
イワツバメは、集団で岩場などに営巣することが和名の由来です。
イワツバメの巣には泥を使います。
春の巣作りの季節には、水たまりに集まるイワツバメの姿が観察されます。
イワツバメは、断崖のように下に支えのない場所に巣を作るのが得意です。
イワツバメの巣作りは、雌雄で行います。
天井に近い位置に狭い入口のある、深いどんぶり型の巣を泥を運んで作ります。
イワツバメのメスは、その後もせっせと巣の中に枯草を運び、外巣の中に羽毛と枯草で卵を産むための内巣を作ります。
多くのイワツバメの巣は、古巣を補修して使います。
新しい巣作りのイワツバメのつがいは年に1回の繁殖であるのに対し、古巣では年に2回の繁殖があります。
しかも、古巣の方がヒナが巣立つ確率が高いという研究結果もあります。
集団で営巣するイワツバメの姿が、近年は市街地でも見られるようになってきました。
岩場や崖下だけでなく、山小屋の軒下・橋の下・コンクリート製の建造物にも営巣することで、分布を拡大しています。
次に、イワツバメの生息地(分布)をお伝えします!
イワツバメの生息地(分布)はどこなの?冬越しはどこでするの?
イワツバメは、東アジアからヨーロッパにかけて生息しています。
アフリカ北部やユーラシア大陸で繁殖し、冬になるとアフリカ・インド・東南アジアなどの温暖な地域へ渡り、冬越しします。
3~8月頃、夏鳥として渡来するイワツバメは、九州から北海道までの平地から高山の割と開けた場所を群れて飛び回ります。
イワツバメは、西日本より南では一部が冬越しします。
特に九州では、かなりの数のイワツバメが冬越しします。
次は、イワツバメの寿命をお伝えします!
イワツバメの寿命はどれぐらい?繁殖期はいつなの?
ツバメ類の平均寿命は、2回繁殖できる程度といわれます。
ツバメは1年に2~3回繁殖するので、平均寿命は1年半くらいとなります。
生理的寿命という「外敵がいない、えさも豊富にある環境での寿命」では、ツバメは15年ほど生きられます。
「ヒナが5割しか育たない、カラスなどの天敵に襲われることが多い」など、ツバメにとって自然環境は過酷です。
3月下旬から4月にかけて、日本に渡来したイワツバメはすぐに相手を捜します。
渡来当日につがいになる個体がほとんどです。
イワツバメはつがいになってから、巣作りを始めるのです。
イワツバメの繁殖期は4月~8月です。
ほとんど群れで生活するイワツバメは、繁殖も子育ても群れで行います。
イワツバメの巣が数十個も並んでいることは珍しくありません。
イワツバメは、1回に1~4個の純白で少し光沢のある卵を産みます。
産卵後、雌雄交替で抱卵して約2週間でヒナがかえります。
それでは次に、イワツバメのヒナの特徴をお伝えします!
イワツバメのヒナの特徴は?
孵化したばかりのイワツバメのヒナは、肌色の裸体です。
数日たったイワツバメのヒナは、全体的に暗褐色の羽が生えています。
喉の下と腹の中央、腰は白色をしています。
背中と翼は黒褐色ですが、翼の先に灰白色の縁があります。
イワツバメは、雌雄交替でヒナに餌を与えます。
イワツバメのヒナは、22日~28日で巣立ちます。
8月頃、イワツバメのヒナの換羽が始まります。
まず、体羽を換羽してから、風切翼や尾羽も換羽します。
12月頃換羽が終了したイワツバメのヒナは、成鳥と区別がつかなくなります。
次は、イワツバメの鳴き声(さえずり)の特徴をお伝えします!
イワツバメの鳴き声(さえずり)の特徴は?
イワツバメは、「ジュリ、ジュリ、ジュリリリ」と早口で鳴きます。
「ジュリ」「チュピ」と少し濁った声で複雑な鳴き声をしています。
群れで飛びながら、イワツバメは盛んに鳴きかわします。
どんな情報交換をしているのでしょうか。
次に、イワツバメの巣は食用になるのかをお伝えします!
イワツバメの巣は食用になるの?
イワツバメの巣は、泥でできているため食用にはなりません。
食用とされるのは、アマツバメの巣です。
オスのアマツバメは、唾液腺から特殊な分泌液を吐き出して巣を作ります。
これが高級食材の「燕の巣」です。
それでは最後に、イワツバメとヒメアマツバメやツバメとの違いをお伝えします!
イワツバメとヒメアマツバメやツバメとの違いはなに?
ヒメアマツバメは、全長13cmとほぼ、イワツバメと同じ大きさです。
雌雄同色で、ほぼ全身がこげ茶色です。
喉と腰が白いところは、イワツバメと似ていますが、翼がアマツバメ科特有の三日月型です。
ツバメは、全長17cmでイワツバメより一回り大きい姿をしています。
額と喉が赤羽で、これがツバメの特徴の一つとなっています。
ツバメは、燕尾と言われる長く切れ込みの深い二股の尾羽が一番の特徴です。
長い燕尾を持つツバメのオスは、メスと早くつがいになるという観察があります。
「小さいツバメ」と感じたら、それはほとんどがイワツバメです。
イワツバメは、やや丸っこい体つきで、魚の尾のような凹型の尾羽を持っています。
腰の部分が白色であることも特徴です。
ツバメ類で足指に白い羽毛があるのは、イワツバメだけです。
群れで営巣から子育てまで行うことも、ツバメとの大きなちがいです。
それでは最後に、これまでのおさらいをしていきましょう。
イワツバメのまとめ!
いかがでしたでしょうか?今回お伝えした重要なポイントは7個ありました。
覚えているでしょうか?1個ずつ振り返っていきましょう!
①イワツバメの画像(写真)!特徴は?巣作りはどのようにするの?
全長14.5cmの小さなツバメ。
腰の白色の羽と尾羽が短い凹型、足指に白い羽毛が特徴
営巣は群れで行い、水たまりの泥などを使って深いどんぶり型の巣を作る。
②イワツバメの生息地(分布)はどこなの?冬越しはどこでするの?
東アジアからヨーロッパにかけて生息
アフリカ・インド・東南アジアなどの温暖な地域へ渡り、冬越し。
日本では、九州でも冬越しする
③イワツバメの寿命はどれぐらい?繁殖期はいつなの?
イワツバメの寿命は1年半くらい。
4月~8月が繁殖期。
④イワツバメのヒナの特徴は?
全体的に暗褐色
背中と翼は黒褐色で、翼の先に灰白色の縁がある。
⑤イワツバメの鳴き声(さえずり)の特徴は?
「ジュリ、ジュリ、ジリリリ」
少し濁った声で仲間と複雑に鳴きかわす。
⑥イワツバメの巣は食用になるの?
イワツバメの食用にならない。
⑦イワツバメとヒメアマツバメやツバメとの違いはなに?
飛翔時の翼が、三日月型なのがヒメアマツバメ
ツバメは、額と喉に赤羽があり、特徴的な長い燕尾を持つ。
イワツバメは、腰の白い羽根と足指まで白い羽毛、凹型の尾羽が特徴。
それでは今回はこれで失礼します。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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